例4]

Aに仮想荷重F=0を考えれば,これによる(Pは作用していず,Fのみ作用している場合の)各部材の軸力は次のように求まる.
Aでの力の釣合により部材AB,およびACには
  
の引張力が生じ,節Bでの力の釣合より,部材BCには
  
の圧縮力が生ずる.
各部材の軸力は,Pによるものと,Fによるものの重ね合わせであるから,部材ABの引張力Q1ACの圧縮力Q2およびBCの圧縮力Q3およびそれらのFによる微分は
  
したがって,
  
dVFの方向であるから,上方向である.
次に,節Bに図のような仮想荷重Fを考えれば,これによる(Fのみの場合の)各部材の軸力は次のように求まる.
  まず,全体の力の釣合より,このときの垂直方向反力はBC点ともに0である.
  したがって,節Bでの垂直方向の釣合
   部材ABの軸力は0
   部材BCの圧縮力はFに等しい.
  さらに節Aでの力の釣合より
   部材ACの軸力は0
したがって,このときの部材ABの引張力Q1ACの圧縮力Q2およびBCの圧縮力Q3およびそれらのFによる微分は
  
したがって,節Bの水平方向変位dBH
  

dBHFの方向であるから,方向も含めて,Pによる部材BCの縮みに一致する.

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